🌰こんにちは、はるなです。
今回は、ごりゅごさんの「iPadを使った練習の管理方法」についてです。ごりゅごさんはギターの練習に使っていますが、料理や運動、語学学習などの反復練習が重要なものであればどんな場面でも応用できるものです。
🎸練習に使っている3つのツール
2023年の5月から、20年ぶりくらいに趣味としてギターを練習するようになりました。
けっこう色々な練習方法を試行錯誤して、最近ようやく自分なりの方法というのが確立してきた感じがします。
具体的に練習に使っているツールは(ギターやその周辺機器を除いて)「iPadのメモアプリ」「Obsidian」「A4プリントアウト」の3種類。
これらを、ギター練習の際にどういう用途でどんな風に使っているのか。そんな方法をまとめようと思います。
今回の記事はあくまでも「ギターの練習に使うデジタルやアナログの道具とその使い方を紹介する」ものですが、料理や運動、語学学習などの反復練習が重要なものであればどんな場面でも応用できると思います。
3つの練習管理
まず、3つの練習用ツールは、大きく「使う頻度」によって分類されています。
一番よく使う、何回も振り返る可能性が高いものがA4のプリントアウト。その次に使う可能性が高いものが「メモ帳」で、Obsidianはどちらかというと「全体を管理しているもの」というイメージ。
それぞれの役割、意味についてまとめます。
Obsidian(俯瞰と計画)
ギター練習の管理に使うObsidianは、あらゆるデータを整理しておいておく倉庫の役割を担っています。
🎸ギター練習という名前のノートを起点に、そこから様々な練習方法や、動画や本で学んだ知識、自分が持ってる機材などのノートへリンク。ギター練習に関連した覚えておきたいことは、可能な限りなんでもここにまとめて整理しています。
Obsidianの役割は「倉庫」という表現をしましたが、ただひたすらに情報をそこに置いておく、というものではありません。
現実世界の倉庫と違って、デジタル世界の倉庫はただそこにモノを突っ込んでおくだけでなく、倉庫の整理を通じて全体像を見渡すようなことにも役立つのです。
Obsidianに集めたノートを整理しつつ、同時に日々の練習方法を考えることにも使います。とりあえず保管しておいたことを、整理することによって理解を深めることにも使えます。
つまりObsidianは、単純な倉庫、物置というよりは、ギターの練習全体を管理する監督・マネージャー的な役割を果たす場所でもあります。
iPadのメモアプリ(現場活用)
ギター練習を始めたばかりの頃は、練習に使うノートはObsidianだけでした。
仮に、Obsidianをギターの練習でしか使わないのであれば、さほど大きな不満は感じなかったかもしれません。
ただ、ごりゅごの場合はObsidianは「仕事」「読書記録」「思考と情報の整理」など、いろんなことに使っています。
そして、いろんなことに使っているということは、ギターの練習とも関係ないノートがたくさん存在しているということ。
情報を整理したり、計画を立てたりする、という目的でObsidianを使う場合は、この状態でもほとんど問題はありません。
ただ、そうした情報を「現場で使う」場合は違います。
(ギターの練習という)現場では、ノートに求める条件が変わるのです。
そもそも普段のギター練習でよく使うものは、毎回ある程度決まっています。(というか、普段の練習で何をするか、というのをObsidianで考えている)
ということは、普段の練習では、全部のノートなんて邪魔なだけで、普段は普段使うノートさえパッと見られればそれでいいわけです。
こういう場面では、リンクを使ってノートを整理する、みたいな高尚なことも必要なくて、ただ現場で必要なノートだけを厳選しておき、それらをすぐにパッと開いて見られれば目的が達成できます。
そうなると、わりとお仕事モードになっているObsidianというツールだと使いにくい場面も多く、結局メモ帳という別のツールに、普段の練習で使う素材を、厳選して並べておいた方が便利である、ということになってきたのです。
特に純正のメモ帳は、音楽ファイルも、動画ファイルも、PDFも画像も、全部そのまま貼り付けておくことができて、それらすべてをタッチ操作で十分快適に利用できます。
情報さえ厳選しておけば、端末の容量が足りない、ということも起こりにくく、結果的にメモ帳という「毎日の練習用ノート」を作ること自体も、練習をスムーズにするために非常に役に立っています。
A4プリントアウト(ずっと手元に欲しい)
そして最後にもう一つ、練習の道具としてよくつかうようになったのが「紙」です。
紙を使うようになった理由は大きく2つ。1つは、iPadを使ってギターを練習する場合、iPadの画面1つだけでは「足りない」もしくは「不便」なことが多い、ということ。
人と音楽を一緒に演奏する時には、楽譜や資料なんかではなく周りをよく見る、というのが重要なのは確かですが、一人で練習する時には色々な資料を使います。
特に今の自分が、楽譜を見て曲のメロディーを演奏する、なんてことを重点的に練習しているのもあって、メロディーが書かれた五線譜なんかはほぼずっと手元で見られるようにしておきたい。
他にも色々と、常に手元に置いておきたい資料というのはいろんなものがあります。
プリントアウトしてまで使うかどうかの基準は、その資料の汎用性次第。1回2回使っておしまい、すぐ使わなくなりそうなものは(手間がかかるので)プリントアウトはしないんですが、色々な曲で使いまわせるような資料なんかは積極的に「紙」にしています。
そして、上記画像をご覧いただけるとわかるんですが、ごりゅごが使ってる紙はどちらかというと「プリントアウト」したものというよりも「手書き」なんですよね。
この「手書きをする」というのもけっこう重要な練習だということを最近は強く感じるようになってきています。(最近は、積極的に楽譜を書き写したりもするようになりました)
もちろん、大抵の場合は手書きの資料よりもデジタルのプリントアウトの方が見やすいものが作れます。
ただ、やっぱり今の技術では、楽譜なんかをデジタルで書き写すのは、まだまだ直感的とは言いがたいんですよね。「学ぶ」ためには、パソコンで打ち込むより、手で描いた方が身体でわかることが多い、という印象。
その辺の塩梅を調整していったら、結局「紙とペンを使って自分で資料を作るのが練習・学習の効果と資料としての使いやすさのバランスが一番よい」という結論に達したのでした。
3つのツールと3つのデバイス
実はこの3つの道具って、よく使うデバイスもそれぞれ分かれています。「Obsidian→Mac」「メモ帳→iPad」「紙→紙」という感じ。
紙は、一度に管理できる量が一番少ないけど、一番直感的で、すぐ使えるのが強み。ギター手に抱えながらでも、ほとんど苦もなくページを開いたり描き込んだりできます。
逆に、Macで使うObsidianは、管理できる情報の量はめちゃくちゃ多いけど、同じものばかりを使う時には大げさすぎる。なによりも、ギターを抱えながらパソコンをうまく使うのは、けっこうめんどくさい。
iPadはちょうどその中間くらいで、紙よりたくさんの情報を扱えるし、ギターを手に持ちながらでもけっこう自由に操作は出来る、という位置づけ。
じゃあiPadの立ち位置は中途半端なのかというと、決してそういうことはなくて、わりと真ん中くらいがちょうどいい使い方、というのもあるわけです。
最近はこういう感じで、無理せず自然に3つのツール全部を使い分ければいいんだ、と思えるようになりました。そうやって考えるようになれたことが、一番自分が上達できたことなのかな、と思います。
ということで今日は「ごりゅごさんの3つの練習管理法」についてでした。
👠編集後記:
毎月1本、お互いのニュースレターへ寄稿し合っています。私の書いたObsidianの記事も「✉️ナレッジスタック」で配信されているので、よかったらそちらも読んでみてください。今月は、 書くことで考える: 読書メモのフォーマットと運用法というテーマで書きました。
ごりゅごさんがギター練習用にiPadをすごく活用しています。さらに最近は、A4プリントに手書きしたものまで使用するようになりました。
現在、A4コピー用紙に家庭用プリンターで印刷したプリントに、パイロットのカスタム74という万年筆で手書きしています。万年筆のインクはパイロットの顔料インク強色。
コピー用紙も「メーカーによって、かなり書き心地が変わる」し、「使用する万年筆インクと紙の相性」が存在することにも共感してもらえるようになりました。大垣の川崎文具店で開催された万年筆調整にも参加し、自分が使う万年筆を始めて有料で調整してもらうことに。
最近は、私よりごりゅごさんの方が、万年筆を使って書いている時間も長いのではいかと思います。