こんにちは、はるなです。
Appleスペシャルイベント「Spring Loaded」は、現地時間4月20日午前10時(日本では4月21日午前2時)から開催されました。
イベント動画はSafariなどのWebブラウザを使って上記URLページから視聴できます。また、前回くらいからYouTubeでも同時配信されているので、YouTubeアプリなどからも視聴可能です。(日本語字幕付きで見たい場合はWebからがおすすめ)
ということで、今日は新しいiPad Pro12.9インチモデルに採用された「ミニLED」について少しまとめてみたいと思います。
どういう技術で、今のモデルとどう変わってくるのか?がわかれば買い換えるかどうかのジャッジにも役に立つと思います。
2種類のディスプレイタイプ
今世の中に出回っているディスプレイは大きく2つのタイプがあります。
液晶ディスプレイ
有機ELディスプレイ
液晶ディスプレイ
液晶ディスプレイは、液晶の後ろをバックライト(LED)で照らして画面を表示する、という仕組みのディスプレイ。
液晶テレビや、一部のスマートフォンなどで液晶ディスプレイが使われています。
LEDのメリットは、白色のLEDを光らせて、フィルターで色を調整する仕組みのため、白の発色がいい(白が綺麗)なこと。
また、現在は有機ELよりも低コストで生産できる、というのもメリットです。
逆にデメリットは、3層を重ねる分厚みが大きくなりがちなことと、カラーフィルターを通す分だけ強い光が必要になり、消費電力が多めになりがちなことです。
有機ELディスプレイ
有機EL(OLED)ディスプレイは、電気を流すと発光する性質をもつ「有機物」を使ったディスプレイです。(有機物 = 生き物が由来の物質。石油でできたプラスチックは、元々が「生き物」の死骸のため有機物になる。有機物は燃えて炭になるなど、無機物に比べて「変化」「劣化」しやすいという性質がある)
液晶ディスプレイのようにバックライトを使うのではなく、1つ1つの画素(ピクセル)自体が発光します。
Apple Watch、iPhone X、iPhone XS、iPhone XS Max、iPhone 11 Pro、iPhone 11 Pro Max、iPhone 12には有機ELディスプレイが採用されています。
有機ELには主に以下のようなメリットがあります。
黒を真っ黒で表現できる(元々黒いものを光らせるという仕組み)
薄くしやすい
柔軟性があるものを作れる(最近見かけるようになった折り曲げられるスマホ製品とかはこれ)
視野角が広い(有機EL自体が光っているため)
また、有機物は「画面焼け」が発生しやすい、という大きなデメリットがあります。(UVカットの液晶保護フィルムなどを貼っておかないと、結構黄ばみます)
また、現状は液晶よりもコストが高いです。
ミニLEDディスプレイとは
これを踏まえて「ミニLEDディスプレイ」とはなんなのか、という話をしたいのですが、難しいのが「ミニLEDディスプレイ」と呼ばれるものには大きく分けて2種類のものがある、ということです。
1つは、上の2つとは大きく違う「バックライトなしで作るディスプレイ」というもの。
この方法は、1画素ずつコントロールできるので色の表現がよくなり、LEDの数が増えるので輝度も高くなります。(コントラストが強くなる)
バックライトを使わずに画素自体をミニLEDにする、という方法なので、有機ELディスプレイと同じようなメリットが得られ、さらに画面焼けしづらい、という夢のような存在。
ただこれは、これまでとは桁違いの数のLEDが必要になるので価格がものすごく高くなる、という大きな弱点があります。
例えば4K(3840×2160)のディスプレイを作るときには、1画素につき赤青緑の3つのLEDが必要なので、合計で3840×2160×3=24,883,200個のものが必要になります。(LEDが1個1円だとしても、LEDだけで2500万円になる)
「高すぎる」という弱点のため、このミニLEDディスプレイというのは、今はまだ量産品をまともに作っているメーカーがありません。
iPadで採用される(であろう)ミニLEDディスプレイ
じゃあ、次期iPadに採用される(であろう)ミニLEDディスプレイとはどういうものか。
簡単にいうと、最初に出てきた液晶ディスプレイのバックライトをこれまでよりも小さいものにしただけのものです。
この方式は、後ろから照らすライトのサイズが小さくなるので通常のLEDよりも「小回りがきく」ようになります。(通常のLEDは1個300~350μm程度、ミニLEDは1個100μm〜200μm。LED1個が0.1~0.2mmくらいと考えるとイメージしやすいです)
無駄なLEDの点灯をしないことで消費電力を押さえたり、細かいLEDのオンオフでコントラストを強くしたり、などということはできますが「普通の液晶ディスプレイ」と大きな意味での違いはありません。
ミニLEDディスプレイはどんな人におすすめ?
もし次のiPad ProにミニLEDディスプレイが採用されたとしたら、どんな違いが出るのか?
LEDの大きさが半分程度になるので、これまでよりも色の表現が増え(主にコントラスト比が高くクッキリハッキリ表現できる)、電力消費を抑えられることで電池の持ちもよくなるはず。
とは言え、多くの人はきっと今の液晶ディスプレイでも問題なく、イラストレーターさんやグラフィックデザイナーさんなどの色に強いこだわりのある人なんかにおすすめになるのかなーと思いました。
ってことで、数字上はそんなに差が出ないものなので、実機を使って初めて良さがわかるやつかも?というのが私の結論です。
というか、そもそも有機ELディスプレイ版のiPadもそのうち出てくるかもしれないので、ミニLEDディスプレイを理由に買い換えるのはちょっと待ったほうがよさそうかな。
📰 アップルが韓サムスンとLGにパネル発注、有機ELディスプレイ搭載iPadを22年発売か | 36Kr Japan
ということで今日は「次のiPad ProにミニLED版が登場したら」について色々とまとめてみました。
一応複数のソースを見て調べながら書いてるんですが、間違ってること書いてたらごめんなさい。これ違うんじゃない?みたいなのがあったらコメントなどでバンバン教えてください。
あとはこの情報(キーワード)を元に、ご自身でもGoogle検索などで調べてみてください。きっとより知識が深まるはずです!そもそもミニLED版なんか出てこない可能性も高いので、その辺りはご了承ください!
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お悔やみ申し上げます。
心身ともに無理をなさらないでくたさいね。
セミナーは楽しみにしておりましたが、
はるなさんが落ち着いてからで良いですよ。
はるなさんのご都合に合わせて変更してください。