🎋 こんにちは、はるなです。
今回は、ごりゅごさんのおすすめアプリ「ボイスメモ」です。
みなさんは、「ボイスメモ」を使っているでしょうか?
私の場合、人前で話す機会も多く、そのための練習用に昔からボイスメモを使っています。また、毎週配信しているポッドキャストの収録もボイスメモです。
少し前に文字起こし機能が日本語に対応してから、より使い勝手が良くなりました。
今回は、そんな「ボイスメモ」アプリの良いところを、ごりゅごさんがまとめてくれているので、ぜひチェックしてみてください。
💾📲 全部無料で全部ローカルで完結
iPadで使える標準アプリを掘り下げてみようシリーズ。 今回は「ボイスメモ」アプリを主題にしてみます。
これまで紹介してきたアプリは(ヘルスケアアプリを除けば)大抵の人が使ってそうなアプリでしたが、ボイスメモアプリはだいぶマニアックです。使っていないという方だけでなく、そもそもボイスメモアプリなんて存在すら知らなかった、という方もいらっしゃるかもしれません。
まあ確かに、誰も彼もがこのアプリのお世話になるのかどうかと言われると、やはり今でも「そこまでじゃないなあ」とは思います。それが、Apple Intelligenceの登場によって、もう少し多くの人にオススメ出来る可能性が開けてきているのです。
それが、ボイスメモの「文字起こし機能」です。
正直、今どき音声メモの文字起こしができることなんて、そのこと自体は別に大したことありません。今や「文字起こし機能付き音声レコーダー」なんてものだって普通に売ってるような時代です。
そんな時代に、あえてボイスメモを使う理由はなにか。
一番シンプルな理由は、このボイスレコーダーとしての機能が完全に「iPhone や iPadだけ」で完結してしまう、ということです。
まず、最近でている「文字起こし機能付きボイスレコーダー」は、たいていChagGPTのWhisperなんかを使っています。なので、ボイスレコーダー単体の費用だけでなく、アップロードした音声を「読める」ようにするためには、レコーダーのネット接続が必須ですし、月額で料金などがかかることも多いです。
対して、ボイスメモでの文字起こしはローカル処理(iPhoneやiPadだけで全部完結する)
プライバシーという意味でも安心度、安全度は高いし、維持費は不要。
なによりも「普段使ってる端末だけで超シンプルに運用できる」という手軽さは、何者にもかえがたいものがあります。
🎤 マイクなしで「十分いい音」
さらに、案外知られていないかもしれない「すごさ」なんですが、iPhoneで録音したデータって、めっちゃ「音がいい」んです。
現代のデジタル技術全般に言えるようになってきていることなんですが、現代は「CPUさえよけりゃなんでもいいものができる」という時代です。
たとえばボイスメモにしても、本来は「いい音で録音する」という場合に重要なのはマイクでした。ただ現在は、マイクが多少劣っていたとしてもコンピューターでの処理を上手にやってあげれば、手軽に、簡単に「いい音」での録音が出来てしまうような時代なのです。
たとえばそれは、小さなマイクを複数個搭載して、遠くの音(ノイズ)は打ち消して、目の前の人の声だけをうまく録音すること。(音は伝達速度が遅いので、複数のマイクに届く音の時間差を計算すれば、近くの音だけを強める、ということは理論的には余裕でできる)
また、人間の声は基本的にだいたい誰でも似たような音域なので、人間にとって「聞こえやすい成分」だけをうまく取り出してあげれば、それだけで声を聴き取りやすくすることもできる。
一部の機能はiPhoneやiPadのProモデルのみに採用されている技術だったりもしますが、こういう風に「理論的にわかってること」をCPUで計算して上手に処理を行ってあげれば、多少機械としての性能が劣っていたとしても、iPhoneは色んな部分で「ちょっといいやつ」の性能を超えることができてしまう。
(たとえばこれは、カメラの世界でも同じようなことが起こっています。スマホカメラの優秀さは実感されている方は多いでしょう。スマホカメラが優秀になりすぎて、コンパクトデジカメが事実上なくなってしまった、という話は有名ですね)
超簡単に言えば、iPhoneやiPadという「高級な万能マシーン」さえあれば、中途半端な価格のボイスレコーダーよりも遥かに手軽で便利な「プロに近いクオリティのボイスレコーダーになる」という話です。(もちろんこれは、プロがボイスレコーダーを使う意味がないというわけではありません。そんな単純な話ではないのでご注意を)
そこに加えて、ボイスメモアプリにはApple Intelligenceでの「文字起こし」機能が加わったのです。
Apple Intelligenceには「端末だけで処理ができる」ことや「システム全体での統括的な処理が出来る」という、他にはない圧倒的な強みを持っています。
たとえば現段階でも、ボイスメモで文字起こしした内容はスポットライトで検索可能なので(文字起こしが正確ならば)「なにか二クラスルーマンについて話した音声メモがあったはず」と思った時に、簡単にボイスメモから該当箇所を見つけて、聞き返すことができるのです。(文字起こしされた部分を選択すれば、ボイスメモの該当部分をきちんと再生可能)
Apple Intelligenceという機能自体は、2025年6月現在では「誇大広告だった」というレベルの品質です。できることのほとんどは、ChatGPTが始まったころ以前のレベルで、そのくせ利用できる端末も限られている。ほぼ期待外れとしか言えない状態ですが、ボイスメモに関しては「(ギリギリ)ちゃんと使える」レベルの成果を上げてくれているし、これからのことに関しても期待が持てるくらいの可能性は感じられます。
できてること自体は「今どき」では超普通のことばかりですが、クラウドなしで「超普通」のことがきちんとできているというのはけっこうすごいことだと感じます。
ユーザーとしては、とりあえず会議の記録をボイスメモとして残しておけばそれでオーケー。必要なのは、iPhone や iPadだけ。標準のボイスメモアプリで録音しておけば、勝手に文字起こしされるし、それは自動的に検索で見つかるようになる。
🚀「誰にでもオススメ」とは言い難いながらも可能性は感じる
何度も繰り返しますが、写真アプリだとかカレンダーアプリなんかと比較すれば、ボイスメモアプリは誰にでもオススメできるアプリ、とは言えません。
でも、使うかどうかはおいておいて「こんなことができる」と知っておくことができたら、今後かなり便利で役立つ知識になる可能性は高いです。
もしも今後、なにかの機会で「ボイスレコーダーの購入を検討する」なんてことがあった場合に、とりあえずiPhoneのやつで試してみるか、と考えることができるようになります。
そして案外、どんな人もふと「ボイスレコーダーあったらいいかも」なんて思うことは起こりうることだと思うんですよね。
そういう意味では、この情報もきっとあらゆる人に役立つ情報になるはずである。きっと役に立つ情報であるはず!今は役に立たなくても、きっと役に立つ時はくる!そう信じています。
ということで今日は「ボイスメモのすごさと可能性」というお話でした。
👠編集後記:
毎月1本、お互いのニュースレターへ寄稿し合っています。私の書いたObsidianの記事も「✉️ナレッジスタック」で配信されているので、よかったらそちらも読んでみてください。
私自身、ボイスメモはかなり活用している方だと思いますが、半分以上がポッドキャストのためです。
毎週のポッドキャスト収録では、このようにSplit Viewで画面分割した状態で録音しています。毎回同じ作業になるのでショートカットを使って一発でこの画面分割になるよう設定しています。
音声だと、タイピングしなくても考えを「外に出す」ことができるから、頭の中の整理にもすごくいいんです。最近だと「話す(録音する)」→「文字起こし(ボイスメモで自動)」→「ニュースレター原稿にする」の流れが、文字起こしツール不要でできるようになったので作業がめちゃくちゃ楽になりました。
記事内でごりゅごさんが紹介していたように、Spotlightからの検索やボイスメモアプリ内の検索から文字起こしも検索対象になるので、しゃべった内容を後から検索することも簡単にできます。
Apple Intelligenceの登場で、ますます便利になったボイスメモ。地味だけど、ちょっとした時に便利に使える存在です。もしまだ使ってない方がいたら、ちょっとだけでも試してみることをおすすめします。